嬉しい場面で「ありがとう」と言えるようになったら、次の段階に進みましょう。
小言の多い上司に注意されたときや、クレームの電話を受けた際にもすかさず、「ご忠告(ご指摘)いただきましてありがとうございます」と、感謝の言葉を伝えてみてください。
クレームをつけられたとき、「なんで私がそんなことを言われなきゃいけないんですか」と反抗的な態度を取ったり、「私ってダメなんだ」と落ち込んだりする人が、けっこういます。
でも、そこで「ありがとう」と言うことで、自分の欠けているところやこちらの落ち度を教えていただいたことに対して、まず感謝するのです。
相手の指摘のおかげで、あなたはウィークポイントに気づくことができ、それを埋めるための努力をし、より良い自分に成長することができるのですから。
すると、それまで陰険だった上司が優しくなったり、改善点を指摘してくださったお客様がファンになってくださったりするなど、あなたと接する人たちとの関係が良い方向に変わり始めるはずです。
言った自分自身も、言われた相手も、お互いが幸せな気持ちになる。そんな魔法が「ありがとう」のひと言には秘められているのです。
☆井垣利英・著『女磨きの心得』(学研)より抜粋